大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(れ)128 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人柳澤良啓の第一点及び第三点について。

原判決は、被告人の本件犯行が「相当飲酒」した上のことであることは認定して

いるが、被告人が当時心神喪失若くは心神耗弱と判断するに足りるだけに酩酊して

いた事実は認定していない。故に被告人の犯行が心神喪失中の行為であるとの所論

は原審の認定していない事実に基くものであつて理由がない。また、酩酊の程度が

心神喪失の程度に達していたかどうかの判断は、必ずしも精神鑑定によることを必

要とするものではなく、他の証拠によつて判断しても差支ないものであるから、被

告人の精神状態を認定するに当つて専門家の鑑定を待たなかつたからとて所論のよ

うな違法はない。

同第二点について。

論旨は、原審の量刑を不当であると主張するものであつて上告の適法な理由では

ないから採用することができない。

よつて、本件上告を理由ないものと認め、旧刑訴四四六条に従い、裁判官全員の

一致した意見により主文の通り判決する。

検察官 福島幸夫関与

昭和二六年五月八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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